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ドアの穴を どのように修復しているのか

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広く普及しているフラッシュドアに穴があいた場合、破損した化粧板を修繕する事になります。
修復士は、この化粧板を相手に色・形の再現をしていきます。
完成した修復面は、健全な周囲の部分と一体化している必要があります。
割れて一体性が損なわれたものを完全に元に戻すには、時間を戻すしかないのですが、出来るだけ一体化した状態に近づけるのが修復の技術です。

直し方について

割れた化粧板はどのように修復するのか

遺跡から発掘した土器の破片を貼り合わせて復元するのと同じように、割れたドアの破片を補強しながら組み合わせて元の場所に貼り合わせる事があります。
新たに用意した板を穴の形に切り出して表面材とする事も多いのですが、同じ素材を出来るだけ活かして再利用した方が一体化に近づけるからです。

ドアに限らず、建材は温度や湿度の影響で膨張・収縮を繰り返しています。
元の素材と異なる素材でリペアすると、この収縮率の違いで場合によっては後から問題が起きることもあります。その為に元の素材を出来るだけ活かそうとするのです。

この方法は、理想的に思われます。しかし、損傷した破片を補強して接合するのは大変な手間と時間が必要で、時には、「最初からパテ埋めした方が、早くて安定した修復面が出来ていたな。」となる事さえあります。
木質系の材料は、割れた部分同士を合わせても、ささくれ立っていたり、曲がっていたりするため、単純に接着剤でくっつけただけでは歪みのある板になってしまうのです。
その為、大きめの破片は再利用をし、小さな破片や、歪んだ破片は品質が不安定になりがちになるため再利用を諦める事も多くあります。

以上のように、全く同じ素材のみで復元することは実際には出来ないのですが、
修復士は 問題が出来るだけ起きないように施工計画を考えて作業しています。

次回に続く

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