“成形” 塗装前の工程について
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
昨年は、修復現場における塗装工程についてお話してまいりました。
本年は、塗装の前の工程についてご紹介させていただこうと思います。
床やドア、家具などにキズがついてしまった場合、その多くは色が取れてしまう為、色を塗れば見立たなくなるのでは?と考えたりしますが、実際に色をつけてみると、どんなに色を合わせても思ったほど綺麗にならないということがあります。
「色が合っているのにキズが目立つ」この原因には、形に異常があることから生じる違和感が原因となっている場合が多く存在します。
「形の異常」とは何のことでしようか?
それはキズついた際の凹みや盛り上がりがしっかりと修正されていない事を指します。
例えば、床の凹みが平らに埋められていない場合、どんなに綺麗に色合わせ塗装をしても床面の歪みが違和感として残ってしまいます。
この現象が確認されると、場合によっては塗装工程を初めからやり直す羽目になる事もあります。
形の修正作業は塗装面を削ってしまうこともあるため、再塗装する必要があるためです。
凹んでいる部分には影が出来、盛り上がりのある所には光の反射で白っぽく見えやすい特徴があり、これらは視覚的な違和感として印象に残ります。
そのため、キズを修復しようとする場合は、素材の形を忠実に再現することから始める必要があるのです。
修復の現場では、塗装工程よりも成形工程に時間をかけることも少なくありません。
次回は、床の落下物によるキズ修復を例に挙げて「成形」についてお話いたします。