割れた化粧板の修復
割れた化粧板を復元する方法について前回お話ししました。
今回は、その続きです。
ドアの割れ方は、
①ぽっかりと穴があいてしまった。
②ヒビ割れて板が歪んでしまった。
③穴の周辺もヒビ割れが広がっている( ①+② )。
以上のとおり分類出来ます。
①割れて外れてしまった化粧板については、破片があれば前回の手順で復元を試みます。
破片のつなぎ合わせをする前には重要な工程があります。
フラッシュドアは中が空洞なので、そのままでは板を貼り付けることが出来ません。
添付写真は穴を塞いだ場面のものですが、
ドアの化粧板の裏側に、穴を塞ぐ為の板が入っています。
〇塞ぎ板を化粧板の裏側に固定する方法
簡易的な方法は、
接着剤で板を貼り付けます。
メリット 技術を必要とせず簡単に塞ぐことが出来る・短時間で作業できる・費用も安くなる。
デメリット この方法は板の裏に支えがないため、強度の不安が残ります。
再び、物が当たったり、押した場合に板が外れる恐れがあります。
本格的な方法は、
塞ぎ板の支え(コア)を取り付けてから、穴を塞ぐ方法です。
メリット 安定した強度 板の裏に支えがあるため、押しても塞ぎ板が外れる心配を解消できます。
コアは軽量なため、ドアにかかる負荷を気にせず強度を得ることが出来ます。
デメリット 作業が複雑になり、時間がかかります。費用も高くなります。
修復士は、費用・時間・完成度に対する要求などを総合的に考えて修復プランを考えます。