難しい和室の修復
補修屋さんにとって、和室の建材修復が何故難しいのかというと、”直らない”からです。
塗装着色してある材は、同じように着色塗装する事で補修できますが、
和室の場合、白木”しらき”と呼ばれる材が補修を困難なものにしています。
~白木とはどのような材なのですか? ~
木材を塗装せずに加工したものを白木と呼び、
和室の中には、敷居・鴨居”かもい”・長押”なげし”・柱などが
無塗装の材の使用例としての代表でしょう。
見た目は、その名の通り白い木肌が特徴です。
勿論、真っ白ではありませんが、この白い材は、経年変化により色が茶色に変わります。
更に月日が経つと、灰色や黒色の見た目に変わる場合があります。
国宝級の建築物の木の柱などは、黒っぽい見た目になっている事も多いですね。
この白木にキズが付くと大変です。
現状色に合わせるのであれば白っぽい色のパテや塗料を使う事になるのですが、
いずれにしても白木の経年変色に追従した色の変化はありませんので、
比較的短期間で色の差が出てきてしまいます。
質感も、木肌の風合いを塗料で再現するのは困難で、どうしても違和感が残ってしまいます。
違和感のない仕上がりも難しく、短期間で補修跡が目立ってきてしまうため、
出来るだけ人工的な材料を使わないように配慮しながら補修するのですが、
その塩梅がなかなか。。。